モディアノの「エトワール広場」

Bonsoir !

2014年度のノーベル文学賞を受賞したパトリック・モディアノ氏の作品はいくつか読みました。後年の作品はわりと読みやすく、訳書も出版されていますので、キンドルでフランス語の電子版を読みながら、図書館で借りた訳書を参考にするという読み方ができました。ところが、この22才のときに書かれた第一作は、フランス語版で最初の2ページくらいを読んで、ああこれは読めないと、読むのを放棄したのでした。読むのを諦めていたのですが、図書館に借りた本を返却に行き、新しく入った本の棚をざっと見ると、この「エトワール広場」があるではないですか。やっと訳書が出たのだと思って、早速借りてきました。訳書は2015年12月に出版されたばかりですが、この本の翻訳がいかに大変だったか想像します。聞いたこともない人名と作品が次々と出てきますが、それらに丁寧な注釈が巻末にまとめられています。その巻末を手がかりに読んだとしても、それでも理解しがたいです。こういう作品を22才で書けるんですね。これはモディアノの作品のなかでも最も難解ではないかと思われます。訳書のPR文には、「モディアノの衝撃のデヴュー作にして翻訳不可能と言われた最大の問題作が、遂に翻訳完成!」となっています。後年のニースが出てくる「8月の日曜日」などは、訳書なしでも理解できる読みやすい本だと思ったので、この差には驚きました。

A demain !
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写真はヌメアのCroix-Rougeでのフランス語講座の光景です。



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